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ブラック企業の定義はさまざまですが、サービス残業はもっとも典型的なケースといえるでしょう。
当たり前のように月数十時間とサービス残業を課されているケースも少なくありません。しかもこうした企業は未払い残業代請求を行ってもまともに対応することは滅多になく交渉が長引いてしまいがちです。
ひどいケースでは残業代は支払われず、辞めようとしても辞めさせてもらえずにサービス残業をズルズル続けてしまうこともあります。
辞めた後に未払い残業代請求を行ってもまったく相手にされず改めてそのブラックぶりにうんざりさせられることも少なくありません。
そんなブラック企業に対する未払い残業代請求では相手の誠意に期待するわけにはいきません。
徹底抗戦を覚悟の上であらかじめ準備と計画を立てておく必要があります。
少なくとも内容証明を伴った文書での請求の通知が必要となるでしょう。
ただおそらくこの方法だけではまともに交渉に応じてくることはないでしょうから、支払督促を行うか、弁護士を通じて交渉を申し込むかのいずれかの選択肢が浮上します。
支払督促の場合、相手が応じないと仮執行宣言や強制執行の形で未払い残業代の回収を行うこともできます。ただし相手側が拒否した場合には訴訟に持ち込まれるためそれなりの覚悟が求められます。
一方、弁護士に依頼して交渉を代行してもらう場合には改めて和解交渉を行う形になります。
ブラック企業でも交渉相手が弁護士に切り替わると鼻であしらうわけにはいかず交渉に応じるケースが多くなります。この場合、企業がどうでるかだけでなく、こちらがどれだけ交渉に応じるかの判断も大事になります。
和解交渉で未払い残業代を全額回収することは困難ですから、どこまで妥協できるかが鍵となるからです。
問題なのはブラック企業の場合、交渉に応じた場合でもアレコレと言い訳を並べ立てて支払いを拒否したり、できるだけ支払い金額を少なくしようとしてくることです。
雇用契約で残業代は定額だと決めてある、残業は本人の意志で行ったもので当方は関知していない、など。嘘を平気で並べ立てることもあるため、しっかりとした状況把握と明確な証拠集めが欠かせません。
また万一労働審判や訴訟にもちこまれた場合に有利な証拠にするため、交渉の過程もできるだけ証拠として記録に残しておくようにしましょう。
ブラック企業でも未払い残業代請求への対応には差が見られますが、交渉が難航して長引くのは必至です。
それだけに徹底抗戦するか、どこまで歩み寄れるかをあらかじめしっかりと決め、それ以降はブレない姿勢で断固として交渉を進めて行く覚悟も求められそうです。
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