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女性活躍推進法は、女性が活躍できる社会作りの一環として定められた法律で、3つのポイントがあります。
まず、301人以上の大企業は、会社で働く女性の活躍について、その状況を把握し同時に課題を分析しなければなりません。
例えば、採用者の中で女性が占める比率はどのくらいか、管理職の中ではどうか、また、勤続年数の男女差や労働時間についても把握する必要があります。状況の把握や課題分析のために、厚生労働省のサイトで提供している支援ツールを利用することができます。
2つ目のポイントは、課題の解決のための行動計画を策定することです。行動計画には計画期間や数値目標だけでなく、取組内容や取り組みを実施する期間を含めます。そしてそれを労働者が把握できるようにし、外部に公表し、都道府県労働局へ届出ます。
300人以下の会社では努力義務とされています。労働者には、1年以上続けて雇用されているパートや契約社員なども含まれます。
女性活躍推進法が施行されてから、企業は数々の取り組みをしていますが、たとえば旭化成株式会社では、すべての事業分野・職種に女性を配置する、女性管理職を増やすという計画を立てました。
具体的な取り組みは、職員自らが新たな職務にチャレンジできるように希望者を募る「チャレンジ・リターン制度」を設けたり、女性営業所長を登用するために「営業所長キャリア支援コース」を設置するなどです。
アサヒビール株式会社では、女性採用の比率を向上させること、男性ラインマネジャーの意識改革をすること、女性社員のキャリア開発支援などを計画内容としました。
具体的な対策には、人事異動の際に女性であることが原因で不利になることがないように配置・配属を配慮する、ラインマネジャーにイバーシティ推進研修を実施するなどを含めています。
各企業が公表している情報は誰でも閲覧ができるので、現在働いている会社、転職先として考えている会社が女性社員に対してどんな対応をしているのか、またワークライフバランスに対してはどう考えているのかを知ることができます。
それで、就職や転職の際の企業選びの参考になります。
企業側のメリットは、届出をして実施状況が優良と認められた会社は、申請すれば厚生労働大臣の認定を受けることができ、認定企業は、認定マークを商品などに使用することができるという点です。
また、自社の女性の活躍について広く知られるようにすれば、企業の競争力を向上させたり、人材を確保するのにもプラスになります。
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