【電話受付時間】AM10:00~PM6:00(平日)
ごくごく当たり前なことですが、詰まるところ会社が倒産するのは結局入ってくるお金と出て行くお金のバランスが崩れるからです。
いつ、いくらお金が入ってくるのか?
いつ、いくらお金が出て行くのか?
これさえ把握しておけばいいだけなのに、なぜこんなにも倒産が起こるのでしょうか?
それはどんぶり勘定だとか数字に弱いという前に、この事実を認識していないからです。
「支払いは絶対!入金は不確実」
会社に届いた請求書は確実に支払わなければなりません。仮に債権者が倒産してしまったとしても、残っている未払金は倒産した会社の債権者が債権者代位権を行使して回収に来ます。
つまり、払わないといけないものは絶対に払わないといけないので、確実に出て行くお金です。
一方で入金はというと絶対回収できるとは限りません。会社経営において最も大変なのは売上を上げることよりも、売上代金を「回収」することです。
相手の与信管理が出来ていなければ(或いは出来ていたとしても)、売上は簡単に貸し倒れの不良債権化してしまいます。
そうなってしまうと売り上げてプラスだと思っていたものが一転してゼロどころか、マイナスになるわけですね。(その売上の為にかかった仕入れや経費、手間があるわけですから)
つまり収支トントンでやっているといつ資金繰りに詰まってもおかしくないということです。
出て行くお金は絶対に出て行きますので、いつ、いくら出て行くのかは数字の把握だけの問題です。
しかし入ってくるお金に関しては「入ってこないかもしれないお金」なので、万一入ってこなかったらどうする?という備えが常に必要になります。
運転と同じで「入ってくるだろう」ではなく「入ってこないかもしれない」という心構えでいることが大切です。
従って借り入れをしてでもある程度の手元資金を豊富に、余裕を持っておくことはとても大切なことです。予想だにしない突発的なことが起こるのが経営の常ですから。
さて、それらを最低限の前提と理解した上でですが、支払いや引き落としがいつ、いくらされるかはしっかりと把握・認識していますか?
請求書の支払い期限やそれぞれのクレジットカード毎の引き落とし日、借入金の返済、源泉所得税や消費税の納付期限、社会保険料(特に賞与支払い翌月は要注意です)・・・・
そして入ってくるお金はいつ、いくら、入金予定ですか?
その中から確実に入ってくる分は何割ですか?
入ってくるか怪しい先は、何パーセントの確率で回収できそうですか?
仮に支払いと入金が同月内の取引で、1:1.2(支払い100万円、入金120万円)としても、与信管理上、回収見込み確率が8割とすると赤字になります(100万円>96万円となるので)。
その場合には営業努力でより売上を上げておくか、さっさとファクタリングで現金化しておく方が手数料のことを差し引いても有利でしょう(手数料を取られすぎないことが前提です)。
また、最終的に貸し倒れてしまい回収見込が全くないとしたら、債権放棄をして損失計上をしておかないと、回収できなかった売上に対して税金もかかるという泣きっ面に蜂状態になってしまいますので注意しましょう。
Copyright (C) 2019 行政書士事務所WITHNESS All Rights Reserved.
掲載コンテンツ・イメージの転写・複製等はご遠慮下さい。